東京大学芸術創造連携研究機構(ACUT)
プロジェクト2024
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2/12㈬ talk 05 数学と詩

ACUT2024 x ソノ アイダ#東京大学 talk_05
「無限の宇宙を有限の空間に押し込める方法 ~数学と詩~」
密教の有名な図像、胎蔵界・金剛界曼荼羅は、数学的な「無限を有限に押し込める二つの方法」によって描かれていると平地健吾教授は言う。詩や小説の創作にもまた、そのような方法が内在するのではないかとの視点から、詩人で今期芥川賞候補作家・永方佑樹氏と平地教授が領域横断的に語る。
出演:平地健吾 (数学者、東京大学大学院数理科学研究科長、ACUT運営委員)
   永方佑樹 (詩人、作家)
総合司会:田中庸介 (ACUT2024実行委員長)
会場:東京大学アートセンター 01_ソノ アイダ (本郷キャンパス・通信機械室)
日時:2024年2月12日(水) 17:00~18:30
入場無料・予約不要
御来聴歓迎
https://www.acut2024.com/

平地健吾(東京大学大学院数理科学研究科・研究科長、ACUT運営委員)Kengo Hirachi
数学者。専門は複素解析学と微分幾何学。1964年、香川県小豆島に生まれる。絵を描くのが好きで建築家を志していたが、なぜか大阪大学理学部数学科に進学。1989年、大阪大学助手に就任。1994年、大阪大学より博士(理学)を取得。2000年、東京大学大学院数理科学研究科助教授に着任。2010年、同教授。2024年より同研究科長を務める。アメリカ数学会ベルグマン賞(2006年)、井上学術賞(2012年)などを受賞。旅先では風景のスケッチを欠かさない。
――「無限」という言葉は難解な概念に思われがちですが、数学では無限大や無限小を用いることで議論を単純化し、理解を深めることが日常的に行われています。対談ではまず、有限の言葉で「無限」を記述する数学のアイディアについて、仏教の曼荼羅図を入り口にして解説します。フラクタル図形や双曲幾何といった真面目な数学の話題ですが、予備知識は必要ありません。

永方佑樹 (詩人、作家) Yuki Nagae
詩をテキストのフォルムとしてだけではなく行為としてとらえ、水等の自然物やデジタル等を詩的メディアとして使用し、「詩を行為する」表現を国内外で展開 (「Dialogue対話-Voix聲 」:仏ポンピドゥセンター企画「Jonas Mekas Poetry Day」 等)。近年は「MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館」(2020・吉野)等、多数のアートフェスティバルに参加する一方、自らも言語サウンドアートプロジェクト「時の襞―私たちはここにいる Pleats of Time -We are here」(2022・米アイオワ大学)等を企画。環境や社会を詩の眼差しで解体し、詩的媒体としてのテクノロジーで再構築する、領域を横断した様々な詩の形・捉え方を提案する。2019年 詩集『不在都市』で歴程新鋭賞。2022年秋、米国国務省教育文化局の助成でインターナショナル・ライティング・プログラム (IWP/ アイオワ大学) に参加。初の中編小説「字滑り」(2024「文學界」10月号)にて第172回芥川龍之介賞候補。

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